アイウォントゥー vol.1

CDをあまり買わなくなってから早くも3年近くの月日が経とうとしております。何故買わなくなったかというと、購入に至らなくても音が手に入る環境になったからです。運命のレンタル屋さんとの出会いが一番の原因ではありますが、他にも友人からお裾分けしていただいたりで、日々感謝でございます。本当に便利この上ない世の中になりました。エムピーさんという方の登場はまさしくセンセーショナブルでしたが、今ではエンコードも気軽に出来ますし、ネットですぐさま送れてしまいます。ですが、僕は言いたい。声を大にするかどうかは別として言いたい。音楽の価値が下がったなんて毛頭思いませぬ。価値を決めるの己自身、一番大事なものは自身の心の奥底*1に在るのでございます。前置きが長くなりましたが、こんな今でも僕の購入欲をくすぐるCDというのもございまして、それはジャケが良かったり、どうしても手元に置きたいアーティストのCDだったり、曲が素晴らしすぎて衝動的に買ってしまった、だとか色々あるのですが、そんな僕の購入欲の琴線を震わせてくれるCDを綴っていけたらと思いますが、既発の物だとどうにも収集がつきませんので新譜に限っていこうかと思います。そして、その大げさな前フリの1枚目がこれ。

Perfect Youth

Perfect Youth

て、ジャケットが出てませんけど!皆さんに一番見ていただきたかったジャケ*2が出てませんけど!!!とにかくこのCDはジャケが際ど過ぎるのです。どサイバーパンクな姉ちゃん*3がデデーンと描かれていて全体的にこれでもかっていう配色でして、もうひどいもんです。しかしこの手の脱力系のジャケに弱い僕なのです。それでいて音の方はチープな音質だけどとってもプラスチックな感触でこれぞPointed節な甘酸っぱいメロディーをこれまた甘ーく歌い上げるボーカルがのる疾走系70's Punk/Power Pop。それでこのジャケかよ!!と10人中10人が突っ込むとか、突っ込まないとか・・・。しかし音を聞き込んでいると、徐々に「らしいっちゃあらしいんじゃね?」と思えてくるのが愛というものでございます。全ては愛に始まり愛で終わるのでございます。愛の前では、何者も、無力なのでございます・・・。それに新譜と言いつつ再発CDというのもいかがなものかと思ったりもしますが続けます。このPointed Sticksというバンド、カナダ・ヴァンクーバーのバンドでして、パワーポップのカリスマ、グレッグ・ショウの運営するBompのコンピに入っていたり編集版のCD(Part Of Noise - 廃盤)が出ていたり、各国発売のEPを集めライブ録音も加えた編集版CD-Rが出ていたりで、70'sなパワーポッパー達の間では大人気!ド定番なバンドなんですがオリジナルLPのCD化までは今の今まで至っていなかった訳です。今回のPerfect YouthというLPは80年発表で名曲Out Of Luckもしっかり入っております。このOut Of Luckには色々バージョンがありまして、編集版で僕は今までのアレンジに満足しきっていた訳ですが、このLP版のOut Of Luckは今まで聞いてきたどのバージョンよりも涙そうそうなアレンジになっておりましてハンカチ無しでは聞けないとか、聞けるとか・・・。とにかくこんなに爽やかで陽気なのに泣けるなんてポップミュージックの極地でございます。ただ他にも名曲・佳曲揃いのこのバンド、初めて聞く方にはこのCDよりも編集版CD-Rの方がオススメかもしれませぬ。今はわたくし極貧の生活を過ごすため購入には至れない次第なのですが、銭が入り次第間違いなく買わせていただきます。僕が70'sパワーポップに興味を持つきっかけになったバンドでもありますので思い入れも多々ありますが、やはり楽曲の持つ魅力にとりつかれてしまってはどうもこうもねーよ!って感じなので買います。だって、涙が止まらないんだもの・・・。

*1:大事マンブラザーズバンド meets THE BLUE HEARTS

*2:どうしても見たい人は→http://www.recordshopbase.com/pages/pointedsticks.htm

*3:男という説もある