ミヤケン症候群
彼女からお借りした浅野いにおの「ひかりのまち」を読む。前作の「素晴らしい世界」を読んだ時は気づかなかったのだけど、なんとなく宮澤賢治の匂いがした。安直な好みなのだけど、汚くて貧乏っちいのにキラキラしていて、だからこそ切なかったり悲しかったり、そんなものが好きな僕にとって宮澤賢治は神であり、またその遺伝子を受け継ぐ者をも愛して止まないのだ。浅野いにおにはまだ園子温*1や鈴木翁二*2程のキラキラパワーは感じないのだけど、暗い話なのに元気が出るという個人的に一番重要な所がしっかり根付いているので好きだ。絵がなんだかポップすぎるので、もう少し独特になったらいいのになと勝手に思った。いつかすっごく好きになれる作品を描いてくれる気がするので期待する。